追記: このエントリ時のMidjourneyはv5.2です。最新のバージョンでも末尾の細かいコマンドを除いたプロンプト文はある程度そのまま使えると思います。
パルプマガジンとは、20世紀初頭から1950年代にかけて主に米国で広く出版された、フィクションを扱った安っぽい雑誌の総称。題材は冒険活劇やファンタジー、SFなど多様だった。Wikipediaにもパルプ・マガジンの項目があるぞ。
その表紙絵は現代から見ても趣があり、主含めサブカルポンコツ野郎の大好物である。今回はその表紙風のイラスト生成を研究するぞ。AIはMidjourneyのV5.2だ。
今回のお題は「宇宙人来襲!」的なSFとする。基本のプロンプトは、必要な描写は入れつつも簡潔に分かりやすく、またMidjourney以外でも使えるように汎用性や転用性、視認性も考慮。試行錯誤の結果、以下になった。
pulp magazine cover, illustration of people running away from aliens and UFOs, on urban street at night, focus on terrified blonde woman, sci-fi horror, 1930s, painted with gouache,
日本語に訳すと「パルプマガジンの表紙、エイリアンやUFOから逃げ惑う人々のイラスト、都会の夜道、怯えるブロンドの女性にフォーカス、SFホラー、1930年代、ガッシュで描写」といったところだ。
なおトークン数はOpenAIのTokenizerによる計算だと40。プロンプトはトークンと呼ばれる単位で数えられ、長すぎるとAIが汲み取ってくれなくなるので、だいたい70トークン以下を目安にする。
ChatGPTに、このプロンプトをセンテンス毎に評価してもらった。
- "pulp magazine cover"
これは視覚芸術のスタイルと期待される結果を明確に示しています。パルプマガジンのカバーは通常、鮮やかな色彩と劇的な主題を特徴とします。そのため、このプロンプトから得られる画像は、リッチでダイナミックな描写を期待できます。- "illustration of people running away from aliens and UFOs"
これは画像の主要なアクションを明確にしています。これにより、人々がエイリアンやUFOから逃げるというシーンが想像されます。そのため、描写されるイメージは活気に満ち、エネルギッシュな動きを特徴とするでしょう。- "on urban street at night"
この部分は、画像の背景に関する情報を提供します。都市の夜景が舞台となることで、画像はさらに深みと雰囲気を持つことになります。- "focus on terrified blonde woman"
この部分は特定のキャラクター、すなわち恐怖に襲われているブロンドの女性に焦点を当てることを指示しています。これにより、視覚的な中心点とストーリーテリングの焦点が設定されます。- "sci-fi horror"
この部分は画像のジャンルを指定し、視覚的なムードやテーマを設定します。- "1930s"
この部分は時間的な文脈を提供し、特定の芸術スタイルや文化的参照点を呼び起こします。- "painted with gouache"
この部分は具体的な芸術の技法を指定し、画像がどのように「描かれるべき」かについての指示を提供します。
褒められててええやん!
補足というか豆知識として、パルプマガジンが隆盛を誇った1930年代には、現代の鮮明で使い勝手の良いアクリル絵の具はまだ発売されておらず、ガッシュという絵の具材を使っていた。とChatGPTに教えてもらい、最後のセンテンスになったのだった。
またパルプマガジンのサイズは、米国の一般的なレターサイズとも違う7*10インチだったそうで、その縦横比率で生成した。タップすると全画面表示するぞ。
そのプロンプトで生成された画像はこちら。
以下はアレンジ。人物を変更するなど、プロンプトを参考に各々工夫したら良いと思う。
オマケで、Microsoftの画像生成AI、Bing Image Creatorでも作成した。酷さが突き抜けてある種の味になってるので紹介。スクエアな比率でしか生成されないので、そのままだ。
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